セルシオの3 ボディーの塗装前半

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謎の少年 「・・・・特にグランベリーレッドパールはむずかしいから・・・・。」

電動士 「なるほど。」

謎の少年 「・・・・それからバンパーの接着は・・。」

電動士 「ふむふむ。」

謎の少年 「というわけですから、ムラにならないよう気をつけて・・・。じゃあがんばってください。また来ます。」

電動士 「サンキュー。」

 

タカヤマ 「おはようございまーす。また覗きにきました〜。
あれ、今すれ違った子は誰ですか?」

電動士 「あ、ああ。近所の中学生だ。たまに遊びに来るんだよ。」

 

ヤマ 「お、いよいよ塗装ですね。あれ、部品がみんなくっついている。」

電動士 「いいか、良く聞いてくれ。ジャンクション(JUNCTION UCF31)なんだが、キット指定色のグランベリーレッドパールは、非常にむずかしい色なんだ。要するにムラになりやすい。

●そもそもパールやメタリックは透明度のある塗料に粒子が入っているからこそ、その粒子が見えてくるわけで。
●それなのにこの色のパール粒子は量が少ないときている。

だから重ねるたびにどんどん色が変わっていく。一回や二回ではなかなかムラが消えない。かといって際限なく塗り重ねるわけにもいかないし・・。

それでこうやってパーツを集め、パーツ間にムラの差が出来にくいようにした。」

 

電動士 「目安としてはエアブラシで4回くらいかなー。ただ、うすめ方なんかで変わるから、回数は自分で考えてね。」

ヤマ 「裏にもちゃんと塗料が回りますかねー。」

電動士 「片手で台のところを持って、角度を変えながらやってる。」


タカヤマ 「ホコリ対策はどうやってるんですか?」

電動士 「そもそも工作室は板の間だし、ホコリは少ないな。後は服のホコリを良くはたいてからとか・・・。ここだけの話だけどね。プロの人なんかでは、赤い車の時は赤い服、黒い車の時は黒い服を着る人もいるんだよ。同じ色の糸くずならついても目立たないって・・。」

タカヤマ 「ひえー!」

ヤマ 「ウエットスーツなんか着たらいいんじゃないでしょうか。」

電動士 「やってくれ。やったらその姿を写真撮って送ってくれ。」

タカヤマ 「乾燥はどうやって・・・ひゃー、ショーケースに!」

ヤマ 「作品に触れたら大変じゃないですか。」

電動士 「今までそういうことはなかった。」

ヤマ 「いつかやるな・・・。」

タカヤマ 「あれ、アンクエルシオン(ANCELTION UCF21)の方は白じゃなかったですか?」

電動士 「黒は写真が撮りにくいから、黒にした。」

電動士 「こんな感じになったよ。一回クリアを吹いている。この後スライドマーク貼って、乾燥したらまたクリア吹いて・・。ああしんどい。」
電動士 「ボディー塗装は焦らずにね。で、そればっかりやってると煮詰まるから、気分直しに小物を同時進行。右はキットのヘッドライトだけど、あまりにもメッキの仕上げが悪いから、削ってメタルシールを貼った。」

タカヤマ 「で、この後?」

電動士 「静岡に行って、メーカーを小一時間問いつめたり・・しないけど。 また一週間後においでっ!」

 

タカヤマ 「一週間後が楽しみですね。あれ、さっきの中学生だ。」

ヤマ 「あ、君。さっき”偏屈屋”で何していたの?」

謎の少年=ひろ 「こんにちわ。 え?さっきですか? ”偏屈屋”さんにアドバイスしていたんですよ。グランベリーレッドパールはムラになりやすいので気をつけましょうとか。バンパーの接着方法とか。」

ヤマ 「中学生に教えてもらってたのかい! 42年間何してたんだい!」

タカヤマ 「ところでひろさんはプラモ始めてどのくらいですか?」

ひろ 「まだ半年もたっていないかな〜。」

ヤマ 「あうううぅぅぅ・・・。」

(相互リンク先の「ひろ」さんは、受験勉強のため現在サイトを一時中止中です。)