トランザム その1 ドアヒンジ

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前回のダッジチャレンジャーに続き、性懲りもなくアメ車です。

今度の静岡の展示会では私の仲間とともに「アメ車」を並べる予定ですので、この際「デッドストック」になりそうだったこのキットを完成させましょう。

大滝のトランザム、現在はアリイ(有井製作所=マイクロエース)でほぼそのままの形(モーターライズ機構は削られていたり、タイヤなどが全く異なるが)で販売されています。

 

ちなみに大滝製作所ですが、私の知っている範囲では、

○プラモデルやり始めたのは1960年頃〜廃業は1980年代半ばと、二十数年の歴史。
○創業から廃業まで大滝勝氏が社長を務めていた。本社は北千住にあり、この他に埼玉の庄和町と越谷市に工場があった。社員数は数十名であった。
○廃業後、金型はアリイ・童友社・フジミなどに引き取られ、現在でも販売されているものも多い。

とこんな会社です。
廃業の詳しい理由は知りませんが、資金繰りと聞いたこともあります。

1976年にタミヤが電動ラジコンカーを発売してブームになったことは皆さんもご存知かと思いますが、このとき当然ながら大滝を含めライバルメーカーもこぞって追随したものでした。しかし二番煎じ、三番煎じの商品はあまり売れず、投資が回収できずに倒産した会社や規模を縮小した会社もたくさんありました。また、プラモデルのニーズも変わっていきましたが、大滝はそれらについていけなかったのではないかと考えています。

ところで大滝のキットのテイストですが、全体に手堅く作っている感じはあるものの、模型としては大味なものが多いという印象を持っています。でもかつてはずいぶんお世話になったメーカーとして、とても懐かしさも感じる会社です。

そんな思いを心に灯しながら工作に入って行きます。

 

まずはドアの工作。もともと開閉式のドアを持っているこのキットですが、ヒンジの構造はミニカー風です。
こんな風に開きます。

そこをなるべく実車っぽく直して行きたいと思います。

アルミパイプの先端をつぶし、これを元にヒンジを作ります。
ボディーの方も・・・、
このように加工します。
そこにこのようにドアをさしこみます。

ドアの開閉は、閉めた時にボディーとずれが出ては興ざめですが、アルミパイプをこのように使えば、最後の調整も可能になると考えたわけです。

ドアの内張りをくっつけてしまえばヒンジはあまり見えませんが、チラッと見える部分がちょっとメカっぽくて気に入ってます。

ドアが開く時に先端がボディーの中に入っていく感じがたまりません。

トランザム その1 ドアヒンジ

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