アラレちゃんがやって来た! 編

 

2001.12.02

PM1:20ごろ、兄より、
「これから俺だけ行く」
というTELあり。
PM2:00過ぎ、兄、来訪。
「特撮はすごいんだけどさ、でも細かいところは突っ込みどころがいっぱいなんだ」
こう言いつつ、真珠湾攻撃をベースにした、頭にのつく某ラブストーリー映画をビデオにセット。

CGで作ったという戦闘シーン(あの零戦もCGですか?ひょえ〜!)を中心に、兄の解説付き(その中で一番ブッ飛んだのは、建物の壁に「兵器工場」って書いてあることでした)で鑑賞となるが、ここで兄以上に突っ込み、ちょっかいを出したのが父。戦争経験者として、軍人の勲章をはじめとする細かいところを兄に負けじとすかさずチェック!これにはさすがの兄もタジタジ。
「これは漫画だと思って見た方がいいよ」
「まあ、恋愛映画だから」
いちいち断るはめになる。

その後、話題は兄のホームページへ。
「工作机、最後まで見た?」
「うん、見た。最後のスタッフエンロールのところ、すごかったね。あんなにいろんな人と係わることになるとは思わなくてびっくりしたよ」 

兄、それを聞き、満足げな笑顔。
「あと、『タミヤだ』、『タミヤだ』って絶叫するところも面白かったなあ」
すると兄、
「どうしてそういうふうにしたか、わかるかい?」
ニコニコ顔のままで前置きの後、次のように説明。
「実は、海底軍艦のプラモを出しているのは、[フジミ]というメーカーで、俺が作った童夢も、実は[フジミ]から出したものなんだ。
そこで、[フジミ]にエールを送る意味合いも兼ねて、
『[タミヤ]の製品の車でルマンに参加した人の車を壊す』
という設定にしたわけさ」

しかも兄、
「でも、[フジミ]の模型は[タミヤ]と違ってさ……」
[フジミ]の模型を作った人ならわかる特性について、妹に説明。
「まあ、人によっては、それがまた模型作りの楽しみでもあるわけで……」
思わずつぶやいた妹の言葉に、
「うん、まあね……」
兄、先程とは違い、神妙かつ確信を持った顔で返答。

「鶴亀さん、最終日にリタイアした。もう1人も仕事の都合で完成し なくてリタイアしたな」
30日に締切となったルマンの件。最終日は大盛り上がりだったそうな。
なお、ゲートインした模型の公開期間は来年の1月いっぱい。参加した人には、後日Mizさんより、今回のことをまとめたCD−ROMが渡されるという話も聞く。

 
てな具合に盛り上がっていたPM3:00、玄関のチャイムがなる。
『はて、今頃誰だろ。メグさんだったら最高なんだけどなあ……』
なんてことを思いつつ玄関に行くと、
「こんばんわ〜」
な、なんと、ドアを開けたのは、ルナちゃんを連れたメグさん!
「わあ、メグさん。ちょうど良かった。今、お兄ちゃん来てるんだ」
妹、グットタイミングでやって来たメグさんに思わず声をかけると、
「やっぱり。(車庫に)車があったんでそうじゃないかと思ってたんです」
メグさん、満面の笑みでごあいさつ。
おまけにそばにいたルナちゃんも、玄関にあった兄の靴を見た途端、即座に事情がわかったらしい。一足遅れて玄関にやって来た兄の顔を見るなり、
「お兄さん、こんにちわ。おひさしぶりです」
といいたげに兄のそばに近づき、しっぽをふってごあいさつ。
「ルナ、お兄さんに慣れてきましたね」
そばで見ていたメグさんが明るい声でつぶやくほど、兄との再会を喜んでいるようだった。

「実は、今日来たのは、妹さんにぜひ、届けたいものがありまして」
メグさん、こう言うなり紙バックからプリント済みの紙を2枚取り出し、
「まあ、見て下さいよ」
笑顔全開状態で妹の目の前に差し出す。
その途端、

「うはははは!」
妹、大爆笑。
それは兄からメグさんに転送されて来たという、青月亭さんのメールを印刷したもの。

しかも文面を見ると、ルマンの完成が遅れた原因はあられちゃんを作りたいため。最後は

『妹さんが、のけぞる姿が目に浮かぶようで、心配ではありますが。
失礼な試みだったかもしれませんが、御容赦下さい。ご兄妹で笑っていただければ幸いです。』

掲示板と変わらぬていねいな文面で閉めてあった。
お……面白過ぎる。妹、のけぞるどころか、笑い過ぎて涙が出た。


「しかもこの写真、Mizさんのところに送ったものと同じものですよね?」
確認を兼ねたメグさんの問いに、
「うん、そうだね」
兄、笑い顔で即座に返答。
「ってことは、これ、ルマンにも載ってるの?」
もしや……という妹の問いに、
「そういうことになるな」
兄、笑い顔のまま、明るい声で返答。

うぎゃ〜!

妹、またまたびっくり。
『あら、何か楽しい企みが……』
開設当初、掲示板でさりげなく書き込みをし、メグさんと一緒に脇で旗を振っていた妹が、ま、まさか、本当に旗を持って青月亭さんのレースクイーンとしてルマンに参加するとは……。
「まあ、そういう遊び心があっても、いいんじゃないか。ルマンに出している人はその辺の事情、わかっていることだし」
兄、笑い顔の余韻が残るまま、妹に説明。


この後は、

・兄のホームページのお笑い工作室、最終回に関する話題

「あれだけでも十分楽しめます」
満足しているメグさんに、兄、話の中に出てきたフジミという模型の会社について簡単に伝授。
同時に、タミヤの車でルマンに参加したお邪魔部隊をおちょくるネタを作ったということについても、
「で、なんでタミヤを襲うかというと……。 タミヤは社員4〜500人ぐらいで自社の工場で模型を作っているんだけど、 フジミはタミヤと比べたら規模も小さいメーカーでさ、今では社員がたった○人(ピー!!電動士)しかいないし、模型の生産も外に出している状態なんだ。だから、あれは俺なりの、フジミに対するエールなんだ」
今だから話せる、という感じでメグさんと妹に説明してくれる

・これからの兄のホームページ運営について

「検索サイトなどには登録しない。登録すると不特定多数の人が訪問して管理が大変になるから。
今は1日120人前後。今はそれぐらいの方がちょうどいい。あくまでも
趣味のホームページだからね」

兄の説明に、メグさん、
趣味ですか……」
神妙な声で納得する。

2001.12.17

お昼過ぎ、メグさんより、読み聞かせに関する連絡事項のTELあり。 用件が終わった後、
「そうだ、お兄さんから、何か聞いてませんか?」
ふと、思い出したといいたげなメグさんより質問を受ける。
「いや、何も聞いてない。この前の土曜日も来なかったし」
正直に答えると、メグさん、ニコニコした声で、
「実は妹さん宛にすごいものがありまして……。それがバレるとつまらないので、今日はあえて言いませんけど。
お兄さん、今度来る時、ニコニコ顔で持ってくるかもしれませんよ」 
意味深なメッセージを告げたのだった。

2001.12.29

PM3:00前、兄、1人で来訪。予約していた正月用の花を取りに近くの花屋へ行こうとしていた妹と玄関ですれ違う形となる。
PM3:30、帰宅。花束を抱えて台所に戻ると、居間のコタツに寝転んでいた兄、寝転んだまま、右手を居間の片隅、五月人形の方を指さす。
『あ……もしかしたら』
淡い期待を持ちつつ人形の上を見ると、そこには青月亭さん特製、妹のレースフラッグを握ったアラレちゃんフィギュアが。

「へえ〜。青月亭さん、送って来てくれたんだ」
感激している妹に、
「そうだよ」
兄、寝転がったまま、返答。
「いやあ、かわいいねぇ〜」
なおもしみじみとながめる妹に対し、兄、寝転がったままの姿勢を崩さず、
「思ったよりも小さいかもしれないけど、(一緒に写っていた)模型が1/24で小さいからね。それぐらいで丁度いいんだよ」
モデラーの立場で説明。

それにしても、アラレちゃん、かわいい。手の中にすっぽりと収まってしまう大きさだったとは。おまけに妹より美人で器量よし。でも、ホームページに写っているほうがかっこいいのは、なぜ?
ま、それはともかく。妹は大満足。メグさんに見せた後、『とても女の者とは思えない本棚』の一員として迎えることにしたのだった。

それから妹、コタツに入り、起き上がった兄としばしホームページ談義。その中で特に印象に残ったのは、
「1年たって、お祝いの書き込みが多かったんじゃない?」
妹の問いに対し、
「うん、多かった。今はだいたい、1日150人は来るよ。
今、工作室で赤のポルシェを作り始めているんだけど、最近は、それらに関する質問が多いな。同じ模型を作るにしても、組み立てや塗り方に関しては、その人その人によってやり方が違うからね」
やはり、工作室の模型話。兄、お笑い工作室とはまた違うパターンで皆様を楽しませているようである。

と、話の区切りがついた後、
「お茶、飲む?」
台所にいた母より声がかかったので、作業に一区切りが付いた父も加わり、コタツでしばしお茶飲みタイム。
その時、兄、零戦を特集した模型雑誌、並びに、あるホームページからプリントアウトした中島飛行機に関する資料を元に父といろいろおしゃべり。とはいうものの、内容は
「この隼は一型か」
「そうそう。初期のころの。後のとはまた が違うんだよ」 
「おっ、これは〇〇(名前忘れました)だな」
「あ、わかるんだ。この中で実物を見たのはない?」
「う〜ん、これ(何かは忘れました)は見たな」
父の体験と専門的な話がゴチャマゼ。
そのためそばで話を聞いていた妹、何が何だか訳が分からず。母と2人、お茶を片手に黙って見守るばかりであった。