新たなる秘密基地から んちゃ! 前編

 

2002.05.10

「今日、コミセン(と、ここら辺で呼ばれている公民館の通称。コミュニティーセンターの略称らしい)に行ったら、パソコン、置いてあったぞ。ホームページ、見れるかな?」

昨日の夕方、家に戻ると、父からそんな話を聞かされる。
おおっ、ついに公民館にもパソコンが設置されましたか!(前々から『設置予定』という話は聞いていたものの、いつになるかは判らなかった)。

てな訳で、午前、買い物の帰りに公民館を覗いて見ると……。本当だ。入り口ホール奥、事務室のそばに、いつの間にかパソコンがセットされている。しかも利用者がいつ来てもいいように待機中。
そこで、事務室にいた職員さんに利用出来るかどうか確認した後、申し込み書に記入。図書館同様、1日1回、最長30分まで、ということなので、11時25分〜11時55分まで見学と書き込み。

2002.05.11

午後、メグさん、妹の仕事場である、公民館内、図書館の分室(4月から異動になりまして。それ以前は週末のみ、図書館の方におりました)へ本を借りに来訪。

「公民館、パソコン入ったんですね。掲示板見るまで気が付きませんでした」
メグさん、妹の顔を見るなり、びっくりした顔でごあいさつ。
その後、本を探しているメグさんに、
「お兄ちゃん、この前、
『最近、メグさんのメールや掲示板に書き込みが無い』
って、言ってた」
本棚に本を返しがてら兄からのメッセージを伝えると、メグさん
「ヒャァ〜」
小さく悲鳴を上げた後、
「ホームグラウンドなんで書いてみたいとは思っているんですけど、模型の話が書けないもんで……」
たぶん、そうじゃないかなと思っていた返答。

分室勤務終了。下に降りると、たまたまパソコンが開いていたので、事務室の職員さんに断った後、見学スタート。
まずは工作室へ。FFの最新版を見学。
それから掲示板に寄り、昨日の書き込みのレス、確認。

『>妹さん
オー、またまた新たなる秘密基地を見つけましたか。ここだけでなく、色々なところを巡れるかもしれないね。
今週末は、母の日もあることだし、どちらかの日に寄るかも。FFも持って行くよ。』

え?この週末に来るの?
と、いうことは、ヘタをすると、今、家に来てたりして……。
ふと、そんなことを考えた妹。ホールに誰もいないのを幸い、パソコンの前を離れ、早速、入り口近くにある公衆電話から家にTEL。応対に出た父に、

「今、コミセンのパソコンでお兄ちゃんのホームページを見たら、今度の休みに来ることが書いてあったんで、もしかしたら来ているかな?と、思って電話したんだけど……」
期待半分でたずねたところ、父、
「ああ。さっき帰った」
さらりと非情な返答。

食直前、父が
「何か置いて行ったぞ」
通い箱的存在になっている五月人形のケースの上に置いてあったプリント用紙の存在を教えてくれる。早速拝見。内容は、先程見た工作室の最新版と、Midnight Cafeの掲示板を印刷した物。

『そういえば、この前来たとき、
「プリンターも買う」
って、言ってたっけ……』
なんてことを思い出しつつ読み進めて行くうち、おや、兄の模型に関する称賛の中に混じって、
『模型電動士の妻です』
という書き込みが、兄の代打ちで載っている。

『モケデンの妻です。

どんなに皆さんに誉められようとも、私にはただのスクラップとしか思えません。粗大ゴミの日があったら一掃したい気分なんですが、それをしたら流石に離婚になるでしょう。
私が、”棺桶の中に入れて欲しいものがあったら、一緒に入れてあげるから、今から言っておいてね”と言ったら、本人曰く、
”俺は燃えてもこれたちは燃やすな。欲しい奴らが全国から飛行機に乗ってももらいに来るかも。”
と豪語しておりました。

へー、そんなもんですかね。

(中略)

皆さんへの作品の励ましやお褒めの言葉は今の主人を支えているので、まあ、せいぜい褒めてあげてください。私の分まで。
今後とも主人を宜しくお願いいたします。家では理解がないので、皆様の励ましだけが頼りです。』

 

お、お義姉さん……いいっ!

すんばらしい〜  

これは妻でなければ絶対に書けない貴重な書き込みである(棺桶の話は初耳じゃ)。称賛のメールも消し飛ぶ迫力だ。うん、兄上が代打ちした価値があるな、こりゃ。

2002.05.15

公民館内・図書館分室での仕事を終えたPM5:05過ぎ、ロビーのパソコンが空いていたので、職員さんに断り、兄のホームページ鑑賞。日曜日まで製作していたクラシックカーの写真と説明文経由で掲示板へ。

『ん? いつになく書き込みが多いような……』 
と、思ったところ、常連さんの
 “6万ヒットおめでとう”
 “FF完成、良かったですね”
カキコのラッシュ。なるほど、皆さん、お祝いをしてくださったのですね。
が、それにしても、11日に書き込んだ、妹宛のレスは、ドコ?

『一体、どこいったんじゃあ〜!』

ちょっぴり焦りつつ(だって30分しかないんだもん)マウス片手に見て行くと、おや、59999にヒットしたという下宿人SHUN1/24さんや、間借り人のかめおじさんの書き込みを発見。また、兄のレスの中にも

『奥さんにこの掲示板やMizさんのところなどを見せたのです。
「な?みんな普通の人達だろ?奥さんや子供のことをもちゃんと考えている。いわゆる”まっとう”な人たちなんだよ。」

なんて、面白い物を発見。即座にメモ(オイオイ)。

2002.05.17

外は土砂降りの雨。どこにも出る気力がなくなった代わり、父のワープロを借りて横目日記の製作に精を出していたPM4:10頃、メグさん、ルナちゃんを連れ、来訪。

「ひさしぶりだねえ〜」
妹、メグさんの姿を確認するなり、ルナちゃんの落とし物回収袋を持ち、下へ。
「そうだ、この前、プリント置いて行ったんだ」
メグさんに言い残し、一旦居間へ。五月人形のケースに置いてあるプリントを持ち、玄関へ。Mizさんの掲示板に書かれた義姉のコメントを読んでもらう。メグさん、しばし黙読の後、クスクス笑い。
「ここの部分、面白いねえ」
”俺は燃えてもこれたちは燃やすな。欲しい奴らが全国から飛行機に乗ってももらいに来るかも”
ですね。
と、いうことは、わたしのポルシェも貴重品ですね」

また、たまたま土曜日の書き込みが妹とメグさん、続けたことだし、義姉も面白い書き込みが出来る。そこで、ゴジラと同い年の兄VS義理の姉、妹、メグさんの掲示板カキコ合戦、やってみたい、と、横目日記に書いてみようかなあ、と言うと、メグさん、吹き出した後、
「妹さん、趣味の世界を取り入れようとしてますね」
スルドイ突っ込み。
「でも、面白いでしょ?」
「一部の濃い人達には受けますね」

(中略)

メグさんによれば、
・ホームページ、最近のこだわり道場の中で、
[4つのお願い]
というコラムあり。
これは兄と義姉の模型に関する係わり方について書いたものなのだが、メグさん、まだ読んでいない妹のために簡単に説明の後、

「それを読んだ人の中には
 『奥さん、それは無いだろう』
みたいな書き込みが掲示板にありました。
でも、それは違うな。一種のコミュニケーションですよ」
メグさん、何度か義姉に会っているせいだろうか、きっぱりと断言。

「確かに、傍から見たらケンカしているみたいに見えるけど、当人たちにとってはそれなりの夫婦のやり取りなのかもしれないし。
それに、お義姉さんも、兄の模型好きを承知のうえで結婚したことだろうし。なんせ、兄と模型の付き合いは長いから。模型がオマケのように付いて来た感じかもしれないね」
「その人、きっと、読み方を間違えたのかもしれないですね」
「うん、私もそう思う。そうでなかったら、こうしてホームページには載せないでしょ」
「それにしても、お兄さんとお義姉さんの攻防戦、面白いですね」

・掲示板の話の最後に、naga君のことがチラリ。
「ウイルスの関係でしばらくパソコンが使えなかった反動か、最近、書き込みが多いねえ。受験生なのに、大丈夫?」
妹のつぶやきに、メグさん、
「前に覗いたとき、
『13歳になりました』
って書いてありましたから、まだですよ」
妹、生徒会に立候補したから、てっきり最上級年かと・・・。失礼しましたあ〜。

と、なると、今年はまだ、受験に縛られる事なく、自由に動ける。

・「お兄ちゃん、今度、何作るんだろうね?」
「『しばらく模型作りたくない』って書いてありました」

2002.05.18

PM5:00過ぎ、仕事終了。職員さんにあいさつの後、兄のホームページ見学スタート!
いつものようにキーワード検索で呼び出すべく画面をセットし、
[模型電動士]
と、打ち込もうとするが……あれ、あれれ?何でカタカナで
[モラ]
って出るの?変だなあ。画面をにらみ、しばし考える妹。
が、ほどなく、1つの可能性に気づき、今度はキーボードをにらめっこ。やがて、かな表示のされている「も」と「け」と「い」、キーボードを捜し出し、入力してみると、な、なんと、検索部分にきちんとひらがなで表示されるではないか。

だ、誰やぁ〜。
「ローマ字変換」を
「かな変換」に直したまま
帰ったヤツはぁ〜!!

ちなみに図書館と公民館のキーボード入力は[ローマ字モード]に設定済み。
たまたま今日、見学した人の中でパソコンの心得のある人が、ローマ字入力を嫌ってかな入力に設定を直したのはいいけれど、そのまま元に戻さず帰ってしまったらしい。

にしてもだな、ここは公共のもんだ。
ちゃんと元に戻して帰れぇ〜。
わしゃ、やり方知らんのだあ〜!!(T_T)

と、グチッていても始まらない。画面に表示された「も」と「け」と「い」、そのまま漢字変換。
『時間はかかるけど、なんとかなるだろ』
見切り発車状態で検索ボタンをクリックすると、予想どおり、色々な分野に分かれた模型ワールドが画面いっぱいにコンニチワ。早速車に関する場所をクリック。その中で趣味で作っている分野を捜し出し、クリックすると、色々な名前のホームページがずらり。

『何か知っているところはないかなあ……』
マウス片手にたどって行くと、おお、見覚えのある[町工場]さんの名前が。
早速クリック。ほどなくトップページにドドンと並んだ馴染みのある従業員さんの名前が画面いっぱいに出現。妹、大、大、大感激。

『他には無いかな?』
画面を1つ戻し、マウス片手に再び探して見ると、おお、今度は[テイク5]さんのホームページが。
早速クリック。兄がお笑い工作室でゴルゴ13ならぬテイク13にしたのが良く判る渋いトップページを見ていると、おや、リンク集発見。
『あ、ここから兄のホームページに飛べるかな』
というわけで、早速クリック。妹の予想を越える膨大な量のリンク集に
[フケ顔アラレちゃん]
から
[あっちょんぶりけピノコさん(わかりますか?手塚治虫さんの「ブラックジャック」に出て来るあの女の子)]
状態で堪能しつつ探していたところ、ついに発見。クリックすると、毎度おなじみのトップページが出現。

『町工場さん、テイク5さん、ゴメンナサイ。また、改めて伺います。その節はどうぞよろしく』
心の中で謝りつつ、アラレちゃん的爆走でホームグランドにたどり着いた妹でありました(アハハ、知らなかったでしょ?)

その後、掲示板へ。

『>妹さん
この前は残念でした。あれから奥さんにも書き込みのレスを見せてます。
と言うわけで、この前途中経過を見せたフライングフェザーは完成し、 一休みモード。しばらく凧合戦の準備にとりかかりっきりになるけど、また、連絡してから行くからね。』

2002.05.21

午後、公民館で読み聞かせによる打ち合わせ。終了後、パソコンが空いていたのでホームページ見学をする。

『あ、そうだ。兄上のFF、Mizさんとさかもっちゃんが主催しているスモールガレージに出品しているんだっけ。んじゃ、今日はさかもっちゃん経由で行ってみよう(なんせMizさんとこは、以前、掲示板で暴れたもんで)。おきらくんは元気かな?』

と、思うが早いか[おきらく模型館]にクリック。
とはいえ時間がないので、今日は1丁目から3丁目、画面の矢印がシャッターに触れる度、
「ヒョコン!」
と顔を出す車のラインナップを見学。
・懐かしい車
・見たことも無い車
・ドアを開けてアピールしているもの
 もあれば、
・[ルパンV世 カリオストロの城]のワンシーンを再現した管理人、Mizさんのガレージ
まで、それぞれ個性があって楽しい。いやあ、これが全部、手のひらサイズの大きさとは、とても信じられませぬ。これが全部埋まって完成、公開となると、ルマンとは違う楽しさがあるんだろうなあ。

その後、掲示板へ。
『アンクルトムさん製作の[スーパーセブン]がすばらしい!』 
称賛カキコと、アンクルトムさん自身のお礼カキコがほぼ独占。
『そうか、そんなに凄いのか。よし、後でもう一度じっくりと覗いて見よう。でもその前に……ちょっと足跡残して行こうっと!』
妹、マウスを書き込み画面へ移動。早速、以下のメッセージを書き込み、送信。

『なるほど、なるほど(5月21日16時54分36秒)
お久しぶりです。妹です。きょうも新たなる秘密基地よりカキコしてます。
スモガレ、盛況ですね。
兄上の車もさることながら、みなさん、すごいな。
みーんな、手のひらに乗るぐらいのサイズで作っているとは、とても 思えませぬ。
あいていないところも、早くみたいな。
でも、その前に、兄上、完成品、早く見せろー。
今日はこの辺で失礼します。』

その後、再びスモガレへ。話題になっていたアンクルトムさんのスーパーセブン、シャッターを開け、時間までじっくり鑑賞。以前、渋く決めたワーゲンとは違うピカピカボディーと、上品でスマートな作りに関心。皆様が絶賛したのがよくわかる作品であった。