マセラティ3500GT その 4 エンジン・内装工作

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気づいたら静岡の展示会を挟んで一か月も工作室を更新していませんでした。

今回は新しいサークルを立ち上げたので、いつもより準備が大変だったんですけど、その分楽しかったし得たものも大きかったです。

右の写真は展示会前の状態。マセラティ3500GTのエンジンは6気筒ですが、点火プラグは一つのシリンダーに二本つくので、12本のプラグコードがあります。

キットでは全くこれは表現されていないので、ちょっとそれっぽくします。

展示会後に作業を再開して、ほぼ完成。

精密感はあまりありませんが、サスペンションも含め、基本的な構造は実車のままですから、作っていて楽しさがありますね。

バルクヘッドなどをかぶせるとこんな感じです。

ちなみに燃料ポンプから 出る燃料パイプは自作しました。

マセラティ3500GTは1957年から60年まではウェーバーのキャブレターを搭載していましたが、後期(61年から64年)はルーカス製燃料噴射方式に変わって、馬力もアップしています。

問題の配管 ですが、実車のエンジンの写真を何枚眺めても良くわからない。

だからこのあたりは半分想像です。

かなり出来てきました。

ちょっと地味だけどこんな感じかな・・・。

次はダッシュボード。まずはここまで塗り分けました。

ちなみにキットにはデカールが入っていないので、メーターのデカールは寄せ集めのでっち上げです。

メーターのリングを作ります。

0.3ミリの真鍮線を丸め・・・、

カットしてから形を整え、合わせ目ははんだ付けします。
リングを塗装して接着。

洋白線を使えば塗装は必要ありません。今回は試にやってみただけです。

ボンネットですが、展示会などではエンジン部分もお見せすることがあろうかと、開状態でも固定できるよう、こんなステーを作りました。

作り方は、前にやったナスカーとほぼ同じです。

こんな風になって・・・、
こうなります。

ちなみにこの車のボンネットですが、このキットの場合は前ヒンジですけど、実車の写真を色々探索すると、後ろヒンジのものがあったり、ステーもこのように片方のものや左右にあるものなど色々。

年度やロットなどによるものなのかはよくわかりませんが、まあここはあまり気にせず、工作のしやすさを優先します。

またトランクも同じように工作すれば開閉どちらでも展示できますが、中はがらんどうだし、そっちはスルーします。

クロームパーツは塗装です。
こういう部品を塗装する時は、何らかの持ち手をつけてでも一回で済ませ るようにしています。

 

下準備はちょっと面倒ですけど 、表裏二回塗るよりは失敗が少ないですから。
だんだん完成が近づいて来ると、展示や撮影のことを考えながら、気になる部分をどうしようかと思案します。

すでに追加工作したボンネットのステーも完成後の展示を考えてのことですが、もう一つ悩んだのがドアの固定。ドアを閉めたときにぴたっと閉じないと困るだろうなと思いました。このキット、精度が今一つで完成後に変な癖が残る可能性もありますし・・・。

そこでこんなパーツを作り・・・、

ここに接着(ただし下の部分だけ)します。
ピンはこの程度出ていますが・・・、
押すと引っ込むわけです。
こうしておけば、閉めた時にドアが中途半端に開くことはないわけです。
窓枠にメタルシールを貼って、ヒートプレスしたウインドウを接着。

でもウインドウがやや厚めで、浮いた感じに見えるので、再度薄い塩ビ板でやり直し。

そんなこんなで完成したわけですが、今回は自分でも珍しくモチベーションの維持に苦労しました。

理由はこのキットの形があんまり良くなかったことです。自分の脳内イメージのマセラティはもうちょっとスマートで直線的なんですが、このキットのボディーラインはどちらかと言えば紡錘形。

またフロントウインドウの形も変。いじってはみたものの中途半端で良くはなりませんでした。

だからもう早く終わらせたいと思う気持ちが先になり、普段だったらしつこくやり直す部分も適当に済ませちゃってます。そういう気持ちでやっていると、逆に制作ペースも落ちるんですね。

「作るまでの時間、ちょっともったいなかったな」・・・まあ時にはこういうこともあるさ。

マセラティ3500GT その4  エンジン・内装工作

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